このページは、以下のように考えている方におすすめです。
- 動画編集を始めたいんだけど、どの動画編集ソフトが一番良いんだろう
- YouTube動画の編集におすすめの動画編集ソフトはどれ?
- 無料だけど機能性が高い動画編集ソフトがあるといいな
まず、初めに知っていただきたいことがあります。
それは、「すべての人におすすめできる完璧な動画編集ソフトは存在しない」ということ。
現時点では数えきれないほどの動画編集ソフトが存在しますが、”絶対的王者”のような立ち位置のソフトはありません。
どの編集ソフトにも長所と短所があり、「何を必要とするか」「自分にとって何が重要か」によって選ぶべき編集ソフトが変わってきます。
この記事では、人気の動画編集ソフトを3つ紹介していきます。YouTubeやSNS動画を編集している動画編集者の中では、どれもトップレベルの人気度を誇っています。これらさえ覚えておけば、あなたに適した動画編集ソフトが見つかるはずです。
この記事の執筆計画を立てていた当初は、「おすすめの動画編集ソフト10選」という感じで紹介しようと思っていました。しかし、次の2つの理由から、3つに絞ることにしました。
- 10個も見せられても選ぶのに時間と労力がかかる。結局、どれを選べばいいのかわからなくなる可能性も。
- マイナー(人気のない)動画編集ソフトは選択するべきではない。使い方をマスターするのに時間がかかる。
動画編集の方法を独学で学ぶと、わからないことがありすぎて何度も壁にぶち当たるかと思います。そんな時に、解決方法ややり方をすぐに調べて、答えが見つかるというのは超重要です。
調べても解決できないとストレスが溜まりますし、なかなか求めている情報が見つからないのは時間がもったいないです。
これがつもりにつもると、結局、別の動画編集ソフトに切り替えることになり、また時間のロスに繋がってしまいます。最適な動画編集ソフトを再度探すだけでなく、操作方法も1から学ぶ必要がありますので。
こういった理由から、今回は人気の3つの動画編集ソフトに絞って紹介していきます。僕は3つとも使ったことがありますので、その経験もあわせてお伝えしていきます。
3つの動画編集ソフトに共通すること
- 4K動画を編集可能
- ウォーターマーク(動画に表示されるロゴ)なし
- 日本語で使用可能
- トップYouTuberのような動画を作るための機能性あり
もくじ
DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)
1つ目は、Blackmagic Design社による、MacとWindows、Linux対応の動画編集ソフト「DaVinci Resolve」。
DaVinci Resolveは近年、ものすごい勢いで人気が高まっている動画編集ソフトで、ハリウッド映画の編集にも使われるほど機能性に優れています。
人気である理由の1つは、無料で使えるということ。DaVinci Resolveには有料版もありますが、90%以上の機能は完全無料で使用できます。
普通にYouTube動画を編集する程度であれば、無料版でも十分すぎるくらいです。むしろ、機能がありすぎて圧倒されるレベル。
特に色編集においては世界最高峰の機能の数々が備わっています。したがって、色編集を重視するならDaVinci Resolveを使わない手はありません。これがハリウッド映画の制作でも使用されている最大の理由です。
僕は1年ほどDaVinci Resolveを使ってきましたが、今のところ、快適に使えていますし、使いこなせていない機能がまだまだある状態です。底知れないパワーを持っていると日々感じています。
動画編集では欠かせないカットなどの基本機能が揃っているだけでなく、高度なカラーやオーディオの編集、モーショングラフィックス、VFXを作成するための機能も豊富。
モーショングラフィックスとは、文字、図形、イラストなどに動きや音を加えて、動画にしたもの。
1つのソフトにここまでの機能が集約されているというのは、DaVinci Resolveならではの特徴です。
通常、数多くの機能が備わっていると、編集画面がごちゃごちゃしがちになるのですが、DaVinci Resolveは動画編集の経験があまりない方でも操作しやすいように、スッキリとレイアウトが整えられています。加えて、モダンな見た目なのも個人的に気に入っています。
DaVinci Resolveのデメリットを挙げるなら、チュートリアルやプラグイン、テンプレートの数が十分でないという点。それらの数は急速に増えてはいますが、この後に紹介する2つのソフトと比べると、まだ物足りない感じはあります。
それが理由で、DaVinci Resolveに興味はあるけど、使い始めるのをためらっている方は結構いるようです。
とは言え、一般的なYouTube動画の編集をする程度なら、困ることはあまりないかと思います。もし、英語で調べることができるのであれば、困ることはほとんどないはず。
基礎的なことであれば、公式の解説動画から無料で学べます。
また、公式サイトからDaVinci Resolveの取扱説明書をダウンロードできますので、ソフトを使用する場合はチェックしてみるといいかと思います。
DaVinci Resolveの特徴まとめ
- 無料で90%以上の機能が使える(有料版は買い切り。サブスクリプションではない。)
- 動画編集に必要な基本機能、高度なカラー、オーディオ、モーショングラフィックス、VFXの機能が集約されている
- ハリウッド映画の制作でも使用されている
- 編集画面はレイアウトが整って、モダンな見た目
- チュートリアルやプラグイン、テンプレートの数が少し物足りない
- MacとWindows、Linux対応
Premiere Pro(プレミアプロ)
Premiere Proは、Photoshop(フォトショップ)やIllustrator(イラストレーター)などのデザイン業務をこなすためのソフトを開発・販売しているAdobe社による動画編集ソフトです。こちらもMacとWindows両方に対応しています。
海外では”業界標準の動画編集ソフト”と呼ばれているほど、定評があります。機能が満載で、知識さえあれば、やりたいことを自由に表現できるソフトと言えます。
そして、ユーザー数が多いので、チュートリアルやプラグイン、テンプレートの数も多くなっています。そのため、学びやすいですし、さまざまな複雑なエフェクトを簡単に使える、というメリットがあります。
インターフェースは、初心者にはあまり優しくない作りとなっていますが、豊富なチュートリアルのおかげですぐに使い方を習得できるようになっています。このことから、動画編集をしたことがない初心者でもとっつきやすいかと思います。
数あるPremiere Proの機能の中でも、僕が個人的に、ものすごく気に入っているのは「テキスト機能」。
文字の周りにストロークを複数重ねて追加したり、文字の配置・整列するのが簡単だったり、AIの力を駆使した自動音声テキスト変換などの機能があり、高速かつ自由自在にテロップを入れることが可能となっています。
他のソフトでも同じようなことはできないことはないのですが、簡単さ・手軽さという点ではPremiere Proがズバ抜けて優れているように感じます。
20種類以上のAdobeソフトがすべて使い放題になる「Adobe Creative Cloud コンプリートプラン」を契約することで、30,000以上のフォントも使えるようになりますので、Premiere Proでの表現の幅が広がります。
こういった理由から、動画でテロップを頻繁に入れる方は、Premiere Proがどのソフトよりも適しているかと思います。
他にPremiere Proの良いところを挙げるなら、他のAdobe製品とシームレスに連携できるということですかね。
例えば、モーショングラフィックスやVFXを作成するための「After Effects」、オーディオを編集するための「Audition」などのソフトとスムーズに連携して編集できます。
他のAdobe製品も使う予定であれば、Premiere Proが最高の選択となります。
機能が満載で人気が高いPremiere Proですが、最大のデメリットは価格。
Premiere Pro単体だと、34,680 円/年。Adobe CCのコンプリートプランだと、通常価格は86,880 円/年。
DaVinci Resolveと違って、Adobe製品はサブスクリプション型なので、永遠に支払いを続ける必要があります。
Adobe CCをお得に購入する方法はありますが、それでも支払いを続けることを考慮するとコストが高め。これが理由で他のソフトに切り替える人は結構いるようです。僕もそのうちの1人でした。
Premiere Proの特徴まとめ
- 業界標準のソフトで機能満載
- 他のAdobe製品との連携がスムーズ
- テキスト機能が他の動画編集ソフトよりも優れている&使いやすい
- テロップを頻繁に使う方におすすめ
- 編集画面は初心者にとってはわかりづらい(直感的でない)
- ユーザー数が多く、チュートリアル数も多いので学びやすい
- 料金が高い
- MacとWindowsに対応
もし、Premiere Proだけでなく、PhotoshopやIllustratorといった他のAdobeソフトと併用したい場合は、「Adobe CCコンプリートプラン」がおすすめです。お得に購入できる方法がありますので、以下の記事をチェックしてみてください。
Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)
Final Cut Proは、Appleによって開発・販売されている、macOS向けの動画編集ソフトです。残念ながら、Windows PCでは使用できません。
Final Cut Proの料金は、45,000円。Premiere Proとは違って買い切りなので、一度支払ってしまえば追加料金なしで、ずっと使い続けることが可能です。すなわち、長期で使用するのであれば、かなりお得となっています。
今なら90日間のお試し期間があります。
機能性に関しては、Premiere ProやDaVinci Resolveと比較すると、少し劣っている感じはありますが、プロ向けのソフトと位置付けられているだけあって、動画編集に必要な機能はだいたい揃っている感じです。
実際、チャンネル登録者数が2,000万人超えのYouTubeチャンネルの動画が、Final Cut Proで編集されています。
動画編集の経験があまりなくても直感的に操作できるようになっているということもあって、YouTuberに人気の動画編集ソフトとなっています。また、Macに最適化されていて、全体的に動作が軽いのでサクサクと編集できます。
人気の動画編集ソフトというだけあって、チュートリアルやプラグインなどは不満がないくらいに豊富なので、初めて動画編集をする方でも、あまりストレスを感じることなく使えるかと思います。
プラグイン(拡張機能)やテンプレートは、MotionVFXやMotion Arrayなどのサイトで見つけることができます。
Final Cut Proでは「マグネティックタイムライン」というものが採用されていて、クリップ(編集中の動画など)が磁石のようにくっつくようになっています。
他のソフトだと、1つ動かせばそこに止まりますし、重ねると上書きされる感じになります。これは好みが分かれるところではありますが、マグネティックタイムラインの方が高速にカット作業をすることができるという意見が多いようです。
もしモーショングラフィックスを制作するなら、Final Cut Proではなく、「Motion」というソフトを使って制作することになります。「Motion」の価格は、7,000円と、お手頃ではありますが、デメリットとしてはユーザー数が少ないので、かなり学びづらいということが挙げられます。
これに関しては、AdobeのAfter Effectsの方が断然優秀ですので、将来的にモーショングラフィックスも制作してみたいなという方は、Premiere Pro+After Effectsがベストな選択となるはずです。
Final Cut Proは、スピードと手軽さを重視する方、Apple製品が大好きな方におすすめです。
Final Cut Proの特徴まとめ
- macOS限定(Macbook, iMacなど)
- 直感的に操作可能
- マグネティックタイムラインを採用
- 動作が軽い
- 90日間の無料お試しあり
- 価格は45,000円
- モーショングラフィックスの制作は「Motion」を使用。
最後に
自分にとって最高の動画編集ソフトを選ぶのは難しいです。
僕の初めてのチョイスは、Final Cut Proでした。動画編集を始めた当時は、DaVinci Resolveは今ほど人気がなく、最高の動画編集ソフトは「Premiere Pro vs Final Cut Pro」という感じで、2択状態でした。
僕がFinal Cut Proを選んだ理由は、その時に使っていたMacBookの性能があまり良くなく、少しでも動作が軽いソフトで編集したかったからです。
2年ほど使用した後に、「Premiere Pro → DaVinci Resolve」という流れで使用しました。
そして今、再びPremiere Proに戻っているところです。
気変わりが激しいですよね。
それだけ自分にとってベストな動画編集ソフトを選ぶのは難しいです。
途中で他の動画編集ソフトもいくつか使用しましたが、どうしても好きになれませんでした。
実際に使ってみないと自分にとって使いやすいかどうかわからないので、無料お試しも利用しながら、3つとも使ってみることをおすすめします。