このページは、次のように考えている方におすすめです。

  • これから動画編集を始めたいんだけど、無料で機能性の高い動画編集ソフトはどれだろう
  • DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)っていう動画編集ソフトがオススメって聞いたけど、どんなことができるんだろう
  • 他の動画編集ソフトと比較してDaVinci Resolveは何が優れている?イマイチな点は?

断言します。

これから動画編集を始めるなら、動画編集ソフト「DaVinci Resolve」が最もおすすめです。

パソコンさえあれば、無料ですぐに使い始められますし、他の人気のある動画編集ソフトをいくつか使った経験のある僕が最終的に辿り着いた動画編集ソフトです。

この記事では、DaVinci Resolveについて知っておきたい内容(基本情報・機能性・他の動画編集ソフトの比較など)を網羅してあります。

※ 当ページはPRを含みます。

DaVinci Resolveとは?

ブラックマジックデザインとダビンチリゾルブのロゴ。
DaVinci Resolveのユーザーインターフェイス。

DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)とは、ブラックマジックデザイン社から提供されているプロ仕様の動画編集ソフトです。

macOS、Windows、Linuxに対応しており、無料で使い始めることが可能。

公式サイトからのDaVinci Resolveについての説明を引用すると以下の通りです。

DaVinci Resolveは、編集、カラーコレクション、VFX、モーショングラフィックス、オーディオポストプロダクションをひとつのソフトウェアに融合した、世界唯一のソリューションです!エレガントで近代的なインターフェースは、初心者でも簡単で覚えやすく、プロユーザー向けのパワフルさも兼ね備えています。

DaVinci Resolve 公式ページ

なんだかカタカナがたくさん出てきて分かりづらいかもしれませんが、

要するに、動画制作において、思い通りのことは何でも実現・制作可能なほどDaVinci Resolveの機能は充実していますよ。という感じです。

事実、ハリウッド映画の編集でも頻繁に使われるほど、プロからの人気が高い動画編集ソフトです。

ハリウッド映画の編集で使用された例をいくつか挙げると、以下の通り。

  • アバター
  • ラ・ラ・ランド
  • パイレーツ・オブ・カリビアン
  • スター・ウォーズ/最後のジェダイ
  • X-MEN: アポカリプス

こういった映画の編集でも使われるほどDaVinci Resolveには信頼性があるってことですよね。

DaVinci Resolveには有料版もある

DaVinci Resolveには無料版と有料版(DaVinci Resolve Studio)がありますが、無料版でも約90%の機能は使えるという太っ腹ぶり。

映像のプロを目指すのであれば、有料版を使えばすぐに大活躍してくれますが、動画を趣味で制作していたり、YouTubeやインスタグラムなどのSNS向けの動画を編集するのであれば無料版で十分です。

事実、公式サイトでは以下のように記述されています。

無償バージョンのDaVinci Resolveでさえ、他のほとんどの有償ソフトウェアより多くの機能を搭載しています!

なので、無料版だけでも日本のトップユーチューバーのような動画は作ることができますのでご安心を。

僕もしばらくは無料版でYouTube動画を作成していましたが、特に不便に感じることはありませんでした。

「無料で使える動画編集ソフト」と聞くと、

ふきだし用の顔アイコン。

動画にロゴ(ウォーターマーク)が強制的に入れられるんじゃないの?

ふきだし用の顔アイコン。

作成できる動画の長さに制限があるんじゃないの?

と思われることがあるのですが、DaVinci Resolveの場合は無料なのにロゴ(ウォーターマーク)なしですし、動画も映画並みの長時間でも全く問題ありません。

しかも、無料版はお試し期間というものはなく、ずーーーっと無料のままです。

4K動画も編集できますよ。

Davinci Resolveってどんなことができるの?7つのページとそれぞれの役割

ここからは、DaVinci Resolveでできることや備わっている機能についてお伝えしていきます。(機能があり過ぎて全ては紹介しきれないので、重要な機能のみ)

まず、DaVinci Resolveの特徴として、編集画面が目的別に以下の7つのページに分けられています。

  1. メディアページ(Media)
  2. カットページ(Cut)
  3. 編集ページ(Edit)
  4. Fusionページ(Fusion)
  5. カラーページ(Color)
  6. Fairlightページ(Fairlight)
  7. デリバーページ(Deliver)

これらを知っておくことでDaVinci Resolveで動画を編集する時のイメージが沸きやすくなるかと思います。

基本的には1→7の流れで、1本の動画を編集していくことになります。

メディアページ (Media)

DaVinci Resolveのメディアページ。

まず、最初に触れることになるであろう、メディアページ。

ここでは撮影した動画(フッテージ)の読み込みや管理をすることになります。

要らない箇所を切り取ったりといった編集を開始する前にメディアページで編集で使う素材全てを整理整頓しておくことで編集の時間を節約することが可能に。

編集が複雑になればなるほど、このメディアページが威力を発揮してくれます。

時は金なり。このページは基本的には必須です。

カットページ(Cut)

DaVinci Resolveのカットページ。

カットページは比較的新しいページで、名前の通り、撮影した動画のカット(切り取り)に特化しています。

カットに特化しているだけあって、高速にカット作業が行えるような作りとなっています。

正直、このページが無くても動画の編集は問題なくできますが、スピード・時短重視であれば使う価値があります。

カットページ専用のキーボード(DaVinci Resolve Speed Editor)をお持ちであれば、さらに高速で編集が可能となっています。

DaVinci Resolve Speed Editor

僕はこのキーボードを持っていますが、超便利&打ち心地が最高… (少しうるさいけど)

ただ、必須だとは思わないですし、なかったらなかったでいいかな、という感じです。

動画である程度稼げるようになって、さらに高みを目指そうと思った時ぐらいに購入を検討してみるといいかと思います。

編集ページ(Edit)

DaVinci Resolveの編集ページ。

大体の場合、メインのページとして使用することとなる「編集ページ」。

このページでは「動画編集」と聞いて想像がつくような以下のようなことが可能です。

  • 動画の要らない部分のカット(切り取り)
  • テロップの追加・編集
  • 音楽や効果音の追加・編集
  • 動画の拡大・縮小(ズームイン・アウト)
  • 様々なエフェクト・トランジションの追加
  • ピクチャー・イン・ピクチャー(動画の上に動画を追加)

これらの機能はすべて無料版で使えます。(一部のエフェクト・トランジションを除く)

このページは初心者でも分かりやすく編集できるような設計になっているので、動画をいくつか編集してみるとすぐに慣れますよ。

Fusionページ(Fusion)

DaVinci ResolveのFusionページ。

「Fusionページ」では、主にモーショングラフィックスやVFX(ビジュアルエフェクト、視覚効果)を作成します。

ただし、YouTube動画の典型的な編集をするのであれば、このページを使うことはほとんどありません。

テロップや画像に単純な動きを加えるのは「編集ページ」でも可能なので。

このページを使いこなすには相当な時間と努力が必要なので、モーショングラフィックスやVFXに興味がある方・専門で仕事をしていきたい方はお試しあれ。

僕もFusionについてはまだ勉強中なのですが、英語であっても学習素材が少なくてかなり大変…

これも無料で使えることが信じられないです。

カラーページ(Color)

DaVinci Resolveのカラーページ。

このカラーページは、カラーコレクション(色補正)とカラーグレーディング(色の装飾)をする場所です。

DaVinci Resolveは色編集の機能においては、世界一の動画編集ソフトと言われていて、DaVinci Resolveと色編集の知識さえあれば、動画の色を効率的かつ自由自在に操ることが可能となります。

その理由から、映像制作のプロはこのカラーページのためだけにDaVinci Resolveを使っていたりするほど。

「カラリスト(Colorist)」と呼ばれる色の編集専門として仕事をしている人たちの大半は、DaVinci Resolveを愛用しているようです。

このページも、無料でほとんどの機能が使えるようになっています。

Fairlightページ(Fairlight)

DaVinci ResolveのFairlightページ。

Fairlightページはオーディオ(音)の編集に特化したページです。

「編集ページ」でも音楽や効果音の追加・編集ができるのですが、そこでは簡単な編集のみが可能。

もし、さらに高度なオーディオ編集をするなら、「Fairlightページ」が役立ちます。

動画の質にこだわりを持つのであれば頻繁に使うことになるかと思いますが、YouTubeやSNS用の簡単な動画であればほとんど出番はありません。

ただし、ナレーション(ボイスオーバー)をする場合は、Fairlightを使うことになります。

デリバーページ(Deliver)

DaVinci Resolveのデリバーページ。

デリバーページでは、編集した動画(データ)をどのような形式・設定で書き出すのかを操作します。

場所(Web・DVD・テレビ・映画など)によって最適な動画の形式・設定というのは違いますので、このデリバーページで目的に合わせて設定し、書き出し(レンダリング)することになります。

とは言っても難しくありません。

DaVinci Resolveでは、ありがたいことにYouTubeやX(Twitter)に最適化されたプリセットが用意されているので、それらを選んで、書き出しボタンをクリックするだけで動画が出来上がります

DaVinci Resolveの書き出しプリセット。

プリセットとは、前もって調整された設定値

以上がDaVinci Resolveでできることのざっくりとした解説です。

繰り返しになってしまいますが、どのページもほとんどの機能は無料で使うことが可能となっています。

実は動画編集に必要な機能がこのレベルまで1つにまとめられているソフトは、DaVinci Resolve以外には存在しません。

DaVinci Resolveでは全ての編集作業を1つのソフト内で完結させることで、編集工程が可能な限り短くなるように設計されています。

これぞ動画編集ソフトの完成形という感じです。

DaVinci Resolveは他の動画編集ソフトと比較するとどんな感じ?

既にご存知かと思いますが、現時点ではDaVinci Resolveの他に、AppleのFinal Cut Pro(ファイナルカットプロ)やAdobeのPremiere Pro(プレミアプロ)といった動画編集ソフトも人気を集めています。

人気があるにはそれなりの理由があるのは言うまでもありませんが、どの動画編集ソフトを選ぶべきなのか迷ってしまいますよね。

僕も今まで迷いに迷い、動画編集ソフト選びに膨大な時間を費やしてしまいました…

ここで少し、僕の経験談を交えながら、DaVinci Resolve・Final Cut Pro・Premiere Proの比較をしていこうと思います。

筆者の動画編集ソフト経験談

人生で初めての動画編集を開始する前、動画編集ソフト選びでは絶対失敗したくなかったので、国内外の動画編集ソフトの紹介記事・動画をこれでもかっ というくらい見まくりました。

その結果、Final Cut Proを最初の動画編集ソフトとして使うことを決めました。

投稿者のプロフィール画像。

よし、Appleの製品なら間違いない!

その当時は自信満々でした。

値段は約35,000円と、かなり高価でしたが、Apple製品が好きでしたし、Apple独特の直感的に使える感じに惹かれていました。(今思えば、無料の動画編集ソフトから使い始めればよかったなと…)

しばらくはFinal Cut Proに満足していて何の不満もなかったです。

しかし、約1年半後…

投稿者のプロフィール画像。

なんだか物足りない感じがする… かゆいところに手が届かないって表現すればいいのかな。動画編集を極めていきたいのに、このままじゃ行き詰まってしまう。

と思うように。

ある程度複雑な動画編集をするのには全く問題はなかったのですが、さらに高度な動画編集をしようと思ったらFinal Cut Proじゃどうしても限界が来るという確信がありました。

賛否両論はあるかと思いますが。

なんだか、Final Cut Proに対するAppleの思いが欠けているようにも感じました。

「じゃあ次はどうするか」と考えた結果、自然と一番人気のPremiere Proに手が伸びました。

Premiere Proはサブスクリプション型で料金も高かったので少しためらいましたが、「みんな使っている」という考えが決め手となりました。

Premiere Proは間違いなく機能面では超がつくほど優れています。After Effects(Fusionと似たようなツール)と組み合わせると可能性は無限大。

が、いざ使ってみると、

投稿者のプロフィール画像。

あれ、なんでだろ。全然好きになれない。

と直感的に思ってしまいました。

ただし、その頃まだ使い始めたばかりだったので慣れれば気にならなくなるだろうと思っていました。

しかし、数ヶ月経っても違和感が抜けず。

しかも、Final Cut Proと比較すると重いし、エラーが起きやすい…

その後、すぐに新しい高性能のパソコンを買ったのですが、「快適さ」は満足のいくものではありませんでした。

そう感じたものの、

投稿者のプロフィール画像。

動画編集ってこんなものだろ。

と思って使い続けていましたが、ある日、とある海外YouTuberが作成したPremiere ProとDaVinci Resolveの比較動画を目にすることに。

DaVinci Resolveの噂は聞いていたものの、日本ではあんまり聞かない動画編集ソフトだったので気にはしていませんでした。

しかし、その比較動画を見終わった後、妙な確信が。

投稿者のプロフィール画像。

これ、俺が探し求めてたやつじゃね? しかも無料って。

その後すぐに使い始めて、ようやく辿り着きました。

自分にとっての最高の動画編集ソフトに。

初めて動画を編集した頃のようなワクワク感すら感じましたし、動画編集に対する意欲が一気に湧いてきたのを鮮明に覚えています。

それからしばらくしてDaVinci Resolveの大型アップデートがあり、さらに便利に。

YouTube動画を見る限り、その頃には、DaVinci Resolveの人気度が世界的にグンっと上がってきました。

長々と書いてしまいましたが、このような経験をした僕の意見としては、とりあえずDaVinci Resolveを使ってみて「あんまり好きになれないな」と感じたら、Final Cut ProやPremiere Proを試してみるという感じでいいのではないかと。

このままじゃまとまりがないので、簡単な比較表を作ってみました。

横スクロールできます →

特徴価格料金体系対応OS
DaVinci Resolve編集画面のデザイン&使いやすさ&スピード感&機能性の良さがどれも◎
チュートリアルの数が他と比較すると少ないのが難点。
無料〜 (有料版は47,980円)買い切りmacOS
Windows
Linux
Final Cut Pro使いやすさという点では一番だが、機能性は他と比較すると少し遅れをとっている。
高度な編集をしない方にオススメ。
45,000円買い切りmacOSのみ
Premiere Pro機能性抜群&チュートリアルの数が多いため学びやすい。
しかし、モッサリ感があり落ちやすい。
UIデザインは他と比較すると遅れが出ている。
3,280円/月(34,680円/年)サブスクリプションmacOS
Windows

ところで、なぜ無料でそこまで使えるの?

現時点ではDaVinci Resolveほど無料でここまで使える動画編集ソフトはありません。

普通に考えれば、それだけの機能があってアップデートも頻繁に行なっているので無料で提供するのは不可能です。

DaVinci Resolveには有料版もありますが、大半の方にとっては無料版で十分なので、有料版の売上だけでは開発費や人件費等の費用を完全に賄うことは困難であると考えられます。

ではなぜ、どうやってBlackmagic Design社は2011年からずっと無料版を提供し続けているのでしょうか。

調べた限りでは、それには賢い理由があります。

もともと、Blackmagic Design社はカメラ等の機材(ハードウェア)を専門的に扱う企業でした。

2009年、別の企業が開発した動画編集ソフト「DaVinci Resolve」を買収し、2011年にはDavinci Resolveの無料版の提供を開始。

買収前のDaVinci Resolveは価格が$200,000~$800,000だったようで、この出来事は映像業界にとっては大きな衝撃だったに違いありません。

DaVinci Resolveを無料にしたことで利用者は自然と激増。

ただし、そこからは直接利益は生まれませんよね。

しかし、まだ金銭的に余裕がない新米の映像クリエイター達にDaVinci Resolveを愛用してもらうことで、将来的に彼らが会社を立ち上げたり独立して、機材が必要になった時に、Blackmagic Design社の機材を買ってもらって利益を生み出すという仕組みを作り出したようです。

これは100%真実であるという確証はありませんが、国内外ではそう言われています。

少なくとも、この戦略は成功を収めています。

もちろん、「機材を購入するかどうかは、あなた次第」という感じですが、DaVinci Resolveという高性能な動画編集ソフトを無料で提供してもらっているという感謝の気持ち、そしてBlackmagic Design社の機材なら信頼できるという考えから自然と購入に至るのではないでしょうか。

Blackmagic Design社の機材は比較的高価であるものの、機能性・信頼性はバツグンであるのは事実です。

「無料という言葉の裏に何か危険なことが隠されている」ということはないのでご安心を。

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