このページは、次のように考えている方におすすめです。

  • YouTubeを始めたいんだけど、どの照明を買えばいいのかわからない
  • コスパが良い撮影用LEDライトってどれだろう
  • 初めて撮影用バイカラー照明を買うならどの照明がおすすめ?

Aputure Amaran 100xがとにかくスゴい。

動画制作の世界に飛び込んだ当初はわからなかったのですが、今なら「Amaran 100xはコスパが良くて”Aputure”というブランド力もあって安心して使える」といえます。

正直、照明でこれほどワクワクしたのは初めてです。

とはいっても、完璧な照明だとはいえないのは事実。短所もいくつかあるので、その点も含めてレビューをしていきますね。

※ 当ページはPRを含みます。

Amaran 100xはこんな人におすすめ

  • YouTubeやインスタグラム、TikTok向けに動画制作をしているコンテンツクリエイター
  • お手頃でコスパが良い撮影用LEDライトを求めている人
  • バイカラーで色温度を調節できるLEDライトが必要な人
  • 屋外で照明を使用する予定がない人

Amaran(アマラン)シリーズとは?

YouTube Icon

照明機材で有名なAputureがコンテンツクリエイター向けに生み出した撮影用LED照明、「Amaran(アマラン)」シリーズ。

プロの映像クリエイターや写真家、映像制作会社でなくても手が出せる、お値頃な値段に設定されているのに性能が高いと、YouTuberやコンテンツクリエイターの間では話題となっています。

今回の「Amaranシリーズ」には以下の4種類があります。

  • Amaran 100d
  • Amaran 100x
  • Amaran 200d
  • Amaran 200x

僕が購入したのは「Amaran 100x」なので、それを中心に詳しくレビューをしていきますが、まずはAmaranシリーズ4種の違いを軽くお伝えします。

Amaranシリーズ4種。
Amaranシリーズ4種

Amaran 100dとAmaran 200d

100dと200dの「d」の意味は「Daylight(デイライト)」。これは「雲に覆われていない真昼の太陽の昼光」のことです。

色温度は「ケルビン(K)」という単位で表されるのですが、Daylight(デイライト)の場合は約5600Kです。

色温度5600K辺りを指す矢印。
色温度のイメージ図

Amaran 100dとAmaran 200dは、両方とも色温度が5600Kに固定されていて、他の色温度には設定できない仕様となっています。

一見、5600Kのみだと都合が悪そうですが、特に室内で撮影する場合は、5600Kに設定して撮影することが多いので意外と問題がなかったりします。

Amaran 100dとAmaran 200dの明るさについては、Amaran 100dは4,300 Lux(ルクス)、Amaran 200dは8,200 Luxとなっています。※ 距離が1mでアタッチメントなしの場合

Lux(ルクス)とは、光源から発した光が、照射対象(床や壁)に当たった明るさを数値化したもの

Amaran 100dを壁に1m離した状態で、100%の明るさで照らすと、壁の表面の明るさが「4,300 Lux」となります。とはいってもピンと来ないので、後で実際にカメラで撮影した例をお見せしますね。(例は100xを使用)

Amaran 100xとAmaran 200x

Amaran 100xとAmaran 200xは、上記の「〇〇〇d」とは違って、バイカラーLEDです。言い換えると、色温度を調節できるLEDライトです。

「〇〇〇d」シリーズと比較すると、少し値段が上がってしまいますが、色温度を2700K〜6500Kの間で自由に変更できるというメリットがあります。

実際にAmaran 100xを使って色温度を比較してみました。

色温度2700K。
2700K
色温度5600K。
5600K
色温度6500K。
6500K

以下はAmaran 100xで設定できる色温度の範囲を、図を使って表したものです。

色温度のイメージ画像。

家庭用の白熱電球や電球色の照明器具は約2800K、昼光色の蛍光ランプが約6500Kなので、Amaran 100xとAmaran 200xは、一般家庭でよく使われる照明の色温度はカバーしている感じです。

バイカラーLEDのデメリットは、シングルカラーのものよりも光量が落ちてしまうということ。Amaranシリーズ4種の最大ルクスは以下の通りです。

  • Amaran 100d → 4,300 Lux
  • Amaran 200d → 8,200 Lux
  • Amaran 100x → 3,700 Lux(5600K)
  • Amaran 200x → 6,700 Lux(5600K)

※ 距離1m、アタッチメントなしの場合

100dと100xを比較すると、100dの方が16%ほど数値が高くなっていることがわかりますね。

値段は以下の通り。(記事執筆時点でのAmazon価格参考)

  • Amaran 100d → 約27,000円
  • Amaran 200d → 約32,000円
  • Amaran 100x → 約42,000円
  • Amaran 200x → 約47,000円

僕が100xを選んだ理由

4種類あるAmaranの中で、僕が100xを選んだ理由を2つお伝えしますね。

色温度が調節可能

まず、僕が100xを選んだ理由の1つは、「色温度が調節可能である」ということ。

色温度が調節可能であることで、既にある家庭用のライトや太陽光に色温度を合わせられます。

これがバイカラーLEDライトを使うべき最大の理由です。

先程、5600Kは「雲に覆われていない真昼の太陽の昼光」の状態での色温度だとお伝えしました。しかし、現実世界ではその状態が常に保たれることはありません。

晴れの日もあれば、曇りや雨の日もあります。そういった日は6000K前後になったりします。

雨の日に屋外で傘を差している女性。

晴天であっても、真昼以外の時間帯だと、やはり色温度が変わります。日の出の直後と日没の直前の時間帯である「ゴールデンアワー」は約3500Kです。

ゴールデンアワーに撮影された写真。

動画撮影時に、スタジオの撮影照明だけの明かりで撮影するのであれば、あまり気にする必要はありません。

しかし、外の光や色温度を調節できない家庭用照明なども取り入れるのであれば、バイカラーLEDライトで、その光源の色温度に設定を合わせることが大切。

もし色温度を合わせないと、場合によっては「室内の人物の顔は正しい色で照らされているのに、背景は青みがかっている」という状態が生まれて不自然に見えてしまいます。

必ず同じ色温度にしないといけないというわけではありませんが、同じにしておくことで視聴者に違和感を与えてしまうのを避けることができますのでバイカラーは意外と便利です。(あえて違う色を混ぜ合わせるテクニックもありますが)

今はバイカラーLEDライトは必要ないと思っていても、さまざまなタイプの動画を撮影していくうちに色温度を変えられなくて不便に感じ始める可能性は十分あります。

なので、今のうちに準備しておけば後で別のライトを買う必要がなくなりますし、それを探す手間も省けますので、持っておいて損はないかと思います。

100xでも十分明るい(大体の場合)

100xを選んだもう1つの理由は、100xでも十分な明るさがあるということ。

後ほど、明るさテストの結果をお見せしますが、僕が頻繁に撮影場所として使用している部屋は小さめなので、100xでも不便に感じることはめったにありません。

200xは、100xと比較すると明らかにパワフルな良い照明で、場合によっては200xでないと光量が足りないこともあります。

しかし、200xにすると約15,000円も高くなるので、この値段の差を考えた時に、僕にとって値段以上の価値があるかは疑問でした。

こういった理由から今回は100xを購入しました。今のところ後悔なしです。

Amaran 100xの外観と付属品

Amaran 100x本体と付属品。

Amaran 100xのパッケージ内容はかなりシンプル。

  • Amaran 100x 本体
  • 保護カバー
  • リフレクター
  • AC電源ケーブル
  • アダプター
  • 取扱説明書
  • Aputureステッカー

必要最低限のものは揃っているので問題はないのですが、専用のキャリーケースくらいは付けてほしかったですね。

ただ代わりに、ライトの表面を保護するカバーが付いているのはナイスなポイント。

本体の外観・質

Amaran 100xの外観。

まず、初めに気づくのがコンパクトで軽いということ。

本体の重さは約1.5kgとかなり軽めとなっているので持ち運んだり、片付けたりするのは楽です。

ただし、その代わりにプラスチック素材で全体が覆われているため、チープ感があります。

一応、ライトスタンドに取り付けるハンドル部分の内部は金属で補強されているため、普通に使えば破損することはないかと思います。

Amaran 100xの底面。
内部は金属で補強

背面にはLEDディスプレイ・調節用のノブ・電源スイッチ・Bluetoothスイッチ等が配置されています。

Amaran 100xの背面にあるLEDディスプレイ。
Amaran 100xの背面

もしアンブレラを使う場合は、アンブレラ専用の穴がありますのでそこに差し込めば難なく使えます。

アンブレラ専用の穴。
アンブレラ専用の穴

また、Amaran 100xは「ボーエンズマウント(Bowens)」に対応しています。

Amaran 100xの正面。
ボーエンズマウントに対応

ボーエンズマウントとは、以下のような、世界で幅広く使われているタイプの取り付け器具のことです。

ランタン型ソフトボックス。
ランタン型ソフトボックス
ドーム型ソフトボックス。
ドーム型ソフトボックス

Amaran 100xは、ボーエンズマウントに対応しているので、そのマウントがついているソフトボックスなら3秒くらいで装着できます。

Amaran 100xの付属品

付属のAC電源ケーブルとアダプターには、Aputureらしく、誤って抜けるのを防ぐための装置が備わっているので安心して撮影できます。

ケーブルの接続部。
Amaran 100x用のアダプター。

ケーブルの長さは3mとなっているので大きなスタジオで撮影しなければ、十分な長さです。

変換アダプタが必要

1点だけ注意しないといけないのは、Amaran 100xを日本国内で使用する場合は、「変換アダプタ」が必要だということ。

付属のプラグは以下の画像のような「3ピン」になっています。

Amaran 100x用のプラグ。

このままだと使えないので、「変換アダプタ」を別途用意する必要があります。

僕はサンワサプライの300円くらいのアダプタをAmazonで購入して使っています。

2P変換アダプタ。
変換アダプタ
変換アダプタを接続した状態。
変換アダプタを接続した状態

知っておきたいAmaran 100xの便利な機能と性能

ではここからは、知っておきたいAmaran 100xの便利な機能と性能をいくつか紹介していきます。

Amaran 100xは色の再現性(演色性)が高い

色違いの8つの球体。

撮影用のLEDライトのスペック欄には必ず色温度の記載があるのですが、それが必ずしも正確であるわけではありません。

色にも「質」があって、質が悪いLEDライトを使って撮影すると、本来なら真っ白にならないといけないものが、緑っぽくなったり、青みがかったりしてしまいます。

色の質は確かめるためには「CRI」と「TLCI」という指標が参考になります。

CRI(演色評価数)

CRI(演色評価数)とは、自然光源と比較して、最も自然に(現実的に)物体の色を表示する光源の能力の測定値のこと。

CRIの数値は0~100で表現されるのですが、数値が高くなればなるほど、より良い色(自然な色)となり、低くなると、より悪い色に見えます。

スタジオ照明業界では、CRI≥90は「良い」と見なされているのですが、Amaran 100xのCRI値は「95+」となっているのでかなり高いことが分かります。

TLCI

一方で、TLCIとは、欧州放送連盟(EBU)によって定められた、スタジオ照明と照明器具の新しい評価基準のこと。

CRIと比較すると、こちらの方がより正確に性能を評価できます。

TLCIも0~100で表すことができて、Amaran 100xのTLCI値は脅威の「95+」

Amaran 100xは色の再現性はかなり高く、問題なさそうですね。

20%毎に明るさを変更可能 → 時短できる

Amaran 100x本体の背面にある光量調節ノブを押すと、20%、40%、60%、80%、100%といった感じで、20%毎に飛ばしながら光量を調節できます。

YouTube Icon

ちょっとしたことですが、時間を短縮できるので良い機能です。

色温度も同様に、一定値を飛ばしながら調節できます。

Amaran 100xは「Sidus Link」という、撮影用のLED照明を遠隔操作できる無料アプリに対応しています。

このアプリがあることで、 Bluetooth経由でAmaran 100xの色温度や光量を調節できますし、追加機能が使えるようになります。

特に1人で撮影する個人クリエイターにとって、使用必須とも言えるアプリ。

以下は実際に「Sidus Link」を使用してAmaran 100xを操作している様子です。

YouTube Icon

ソースマッチ(カラーピッカー)機能で好きな色を再現

ソースマッチ前。
ソースマッチ前
ソースマッチ後。
ソースマッチ後

Sidus Link内で使える機能の1つで「ソースマッチ機能」というものがあります。

それを使うことで、カメラで撮影した被写体の色を検知して、その色に合わせてAmaran 100xの色温度を設定できます。

この機能は100xのようなバイカラーLEDの力を最大限に引き出すことができる、かなり画期的な機能です。

9種類のエフェクトでムードを演出

また、Sidus Linkを使うことで以下のエフェクト(光り方のパターン)9種類を使えるようになります。

  • パパラッチ(Paparazzi)
  • 花火(Fireworks)
  • 壊れた電球(Faulty Bulb)
  • 雷(Lightning)
  • テレビ(TV)
  • 脈(Breath)
  • 爆発(Explosion)
  • 火(Fire)
  • フラッシュ(Flash)

※ 点滅が苦手な方もいらっしゃるので、下の動画では「フラッシュ」は除いてあります

YouTube Icon

エフェクトを使用する回数はそれほど多くはないとは思いますが、いざという時に便利かと。

Amaran 100xの明るさは本当に十分? 明るさテストをしてみた

Sony a7S III(ミラーレスカメラ)とiPhone 11 Pro Maxを使って、Amaran 100xの明るさをテストしてみました。

なお、テストにはランタン型ソフトボックスを使用。

Amaran 100xに取り付けられたランタン型ソフトボックス。

ランタンの先端から被写体までの距離は約80cmで検証。

Sony a7S III

カメラ設定

24fps, 1/50, f/2.8, ISO 100

光量 20%。
光量 20%
光量 40%。
光量 40%
光量 60%。
光量 60%
光量 80%。
光量 80%
光量 100%。
光量 100%

f/2.8, ISO 100だと、光量を75~80%くらいまで上げる必要がありそうですね。とは言っても、照明をもう少し前に持ってくることで60%くらいまで落とすことも可能。

Sony a7S IIIだと、ISOをまだ上げてもノイズは目立たないので、今回のような小さめの部屋で撮影する場合は、Amaran 100xの光量でも余裕があります。

Amaran 100dを使用すれば、光量に関してはさらに余裕が出ることになりますね。

f/1.8, ISO 100で撮影すると30~40%でも大丈夫そうです。

f/1.8、光量 30%。
f/1.8, 光量 30%
f/1.8、光量 40%。
f/1.8, 光量 40%

iPhone 11 Pro Max

カメラ設定

24fps, 1/48, f/1.8, ISO 100
メインカメラ(標準)& Filmic Pro(撮影アプリ)使用

光量 20%。
光量 20%
光量 40%。
光量 40%
光量 60%。
光量 60%
光量 80%。
光量 80%
光量 100%。
光量 100%

iPhoneでもメインカメラを使えば光量のレベルをあまり上げなくても、十分な明るさを得られますね。

今回のテストのように室内で被写体に直接光を当てるようであれば、十分な明るさを得ることはできますが、壁などにバウンスさせて間接的に被写体を照らすような方法や、屋外で使う場合は、200dまたは200xが必須です。

ファンノイズはどう?

上記のテスト環境で、f/2.8, ISO 100だと、光量を75~80%くらいまで上げる必要があったのですが、そこまで上げるとファンから発生するノイズ(雑音)は大丈夫なの? と気になりますよね。

検証した結果、ファンノイズはほとんど聞こえず、どちらかというと近所の家の室外機の方がうるさいです。

静かな状態で耳をすませば、「ファンが回ってるな」と気づくのですが、個人的には全く気にならないレベルです。

Amaran 100xの長所と短所まとめ

ここまで見てきた、Amaran 100xの長所(メリット)と短所(デメリット)をまとめてみました。

長所

  • 映像のプロじゃなくても手が出せるお手頃な価格
  • 色の再現性が高くて色編集の時間を削減可能
  • 無料のスマホアプリで遠隔操作が可能
  • 軽くてコンパクトなのでセットアップと片付けが楽、そしてスペースを取らない
  • ボーエンズマウント採用でソフトボックスを一瞬で取り付けられる
  • 一定の数値を飛ばしながら光量を調節できて時短になる
  • ソースマッチ機能で色温度を簡単に再現できる
  • エフェクトでさまざまなムードを演出できる

短所

  • ボディにはプラスチックが使用されており、チープ感がある
  • AC電源のみで駆動(バッテリー付属なし)
  • キャリーケースなし
  •  変換アダプタが必要

キャリーケースが付属していない理由は、Amaranシリーズは室内使用を想定して作られているからだと考えられます。ボディにプラスチックが使用されているのも「室内で使用するなら大丈夫でしょ」という感じなのかと。

Amaran 100x の評判と口コミ

僕だけの意見だと、あんまり参考にならないかもしれないので、XからAmaran 100xに関するポストをいくつか引用させていただきます。

たしかに、価格が安い理由としてボティにプラスチックが使われていたり、キャリーケースがなかったりしますね。室内で使う分には問題はなさそうです。

これ、わかります。もう1つあれば、さらに撮影の幅が広がりますし、同じものが2つあることで、左右対称に光を当てたい時に便利です。設定さえ同じにすれば、光量だけでなく色も同じになるので。

Amaran 100x レビューまとめ

毎年のように進化して発売されるスマホと違って、照明はクオリティ自体が劇的に進化することはそれほど頻繁にはありません。

1つ持っておけば数年は問題なく使えるはず。壊れなければ10年後でも「時代遅れ状態」になることはないと予想されます。

さまざまなシチュエーションに柔軟に対応できて、さらに多機能なAmaran 100xは、コンテンツクリエイター向けのコスパ最強の照明です。

もし色温度を変えて撮影する予定が一切ないのであれば、Amaran 100dの方がお得です。

投稿者情報