このページは、次のように考えている方におすすめです。

  • Motion Arrayを使ってみたいけど、素材の使い方がよくわからない
  • 素材をダウンロードしたのはいいけど、ファイルの取り込み方がわからない
  • Premiere Pro(プレミアプロ)のテンプレートやプリセットの使い方を具体例付きで解説してほしい

テンプレート?プリセット?違いは何?

素材の使い方を知る前に、まずはMotion Arrayで取り扱っている素材(ファイル)の種類を知っておく必要があります。その理由は、Premiere Preへの取り込み方法や使い方がそれぞれ異なるためです。

Motion Arrayでは、次の3種類のPremiere Pro関連ファイルを取り扱っています。

  1. 〇〇〇〇.mogrt(モーショングラフィックステンプレート)
  2. 〇〇〇〇.prproj(テンプレート[プロジェクトファイル])
  3. 〇〇〇〇.prfpset(プリセット)

それぞれの特徴を簡単に説明すると次のようになります。

モーショングラフィックステンプレートの特徴

mogrtファイル。

モーショングラフィックステンプレートは、After Effectsで作成された、Premiere Pro用のモーショングラフィックス(アニメーション)のテンプレートです。ファイル形式は「〇〇〇〇.mogrt」。

After Effectsとは、モーショングラフィックスとVFX(ビジュアルエフェクト)の業界標準ツールと呼ばれるほど定評があるソフト。Adobeが開発・販売している。
映画のようなタイトル、イントロ、トランジションを作成したり、ロゴやキャラクターをアニメーションにすることができる。
Premiere Proとの連携がスムーズで、2つのソフトを組み合わせて使うことでさらに高度で、高品質な動画を制作可能。

モーショングラフィックステンプレートさえあれば、After Effectを開くことなく、Premiere Proの編集画面で、簡単にモーショングラフィックスをカスタマイズできます。色やフォント、サイズなど、基本的な要素であれば、自由に編集・調整可能。

モーショングラフィックステンプレートをPremiere Proで編集している様子。
ふきだし用の顔アイコン。

アニメーションと基本的なデザインの編集はしておいたから、あとは好きなサイズやフォント、色に変更するだけで、クールなイントロとかタイトルとか作れるよ! by テンプレ制作者

テンプレートの種類は、タイトル、トランジション、グラフ、スライドショーなど様々。

モーショングラフィックステンプレートは、一度Premiere Proに取り込んでしまえば、次回から文字や色などのカスタマイズだけで使えるのでラクチン。

ただし、モーショングラフィックステンプレートは、After Effectsで作成されるため、After Effectsにアクセスできないと(契約していないと)使えない場合があるというデメリットがあります。

Adobe CCのコンプリートプランを契約しているなら、心配ご無用です。

テンプレートの特徴

prprojファイル。

Motion Arrayでのテンプレート(Premiere Pro Templates)は、「テンプレートファイル」ではなく「Premiere Proのプロジェクトファイル」なので、いつも動画編集する時と同じ種類のファイルをダウンロードすることとなります。

つまり、ファイル形式は「〇〇〇〇.prproj」。Premiere Proで動画を編集したことがあるなら、この形式のファイルを見たことがあるのではないでしょうか。

このタイプのテンプレートは、プレイバック(プレビュー再生)が比較的軽めであるという特徴があります。また、Motion Arrayでの取り扱い数が多いというメリットもあります。

ただし、「カスタマイズのしやすさ」という点では、モーショングラフィックステンプレートに劣るように感じます。

テンプレートの種類は、モーショングラフィックステンプレートと似たような感じで、タイトル、トランジション、スライドショーなど様々。

Motion Arrayからダウンロードしたテンプレート(プロジェクトファイル)を開いてみると、簡単な微調整をするだけですぐに使えるように、ファイル内が整理整頓されています。

Premiere Proテンプレートの例。
Premiere Proテンプレートの例

とはいえ、使用するたびにプロジェクトファイルを開かないといけないので、何度も使うテンプレートの場合は、モーショングラフィックステンプレートの方が使い勝手がいいです。

プリセットの特徴

prfpsetファイル。

プリセットをもう少し正確に言うと、「ビデオエフェクトプリセット」です。テンプレートとは異なります。

ファイル形式は、「〇〇〇〇.prfpset」で、「(ビデオ)エフェクトプリセットファイル」と呼ばれています。

カスタマイズできる項目は、モーション、不透明度、時間の再マッピング値などのエフェクト設定。

動画編集でよく使うエフェクトといえば、ブラー(ぼかし)やフェードイン・アウト、クリップの大きさを徐々に変更(モーション)などではないでしょうか。

Premiere Proでは、こういったエフェクトをいくつか組み合わせて、パッケージみたいな感じで「ビデオエフェクトプリセット」として保存しておけます。

このデータをファイルとして書き出したものが、「〇〇〇〇.prfpset」形式のファイルとなります。

プリセットは「エフェクト」なので、Premiere Proの「エフェクトパネル」に追加されます。

Premiere Proの「エフェクトパネル」にあるプリセット。
Premiere Proの「エフェクトパネル」にあるプリセット

では、各種素材の使い方を実例を用いて解説していきます。

モーショングラフィックステンプレートの使い方

Motion Arrayでは、「Video Templates」→「MOGRT」の順に進めば、モーショングラフィックステンプレートの一覧をみれます。

グローバルナビ上のMOGRTを指す赤い矢印。

今回は、「YouTubeのいいね&チャンネル登録ボタン」のテンプレートをダウンロードして、カスタマイズしてみようと思います。

YouTube Icon

>> このテンプレートの詳細ページはこちら

ぜひ、ここでの解説と一緒にテンプレートを編集してみてください。実際に手を動かすことで早く覚えられます。

素材のダウンロード

各素材ページの右側にある「Download」をクリックすれば、すぐにダウンロードが開始されます。

矢印で強調された動画テンプレートのダウンロードボタン。

次に、ダウンロードしたZIP(圧縮)ファイルを解凍します。

ダウンロードしたZIPファイル。
ダウンロードしたZIPファイル
解凍後のフォルダ。
解凍後

解凍したフォルダを開くと、次のような内容となっているはずです。

解凍後のフォルダの中身。
  • Mogrt files → モーショングラフィックステンプレートのファイル一覧
  • Help → テンプレート制作者による解説
  • Font → プレビュー映像で使われているフォント(フォントは変更できるため、プレビューで使用されているフォントは無視しても問題はない)
  • Motion Graphics Templates Instructions → Motion Array公式の素材使用ガイドへのリンク(英語解説)

Premiere Proへ取り込み(インポート)

では、実際にダウンロードしたファイルをPremiere Proに取り込んでいきます。

ここでは取り込み方法を2つご紹介します。どちらも簡単で、一瞬でできますのでご安心を。

1つ目の取り込み方法

1. Premiere Proのメニューバーにある「グラフィック」→「モーショングラフィックステンプレートをインストール」を選択。

「モーショングラフィックステンプレートをインストール」と書かれたメニュー項目。

2. 取り込みたいテンプレートファイル(.mogrt)を選択して完了。

ダウンロード済みのモーショングラフィックステンプレート一覧。

取り込んだテンプレートは「エッセンシャルグラフィックスパネル」から見つけることができます。

エッセンシャルグラフィックスパネルにあるテンプレート。

もし「エッセンシャルグラフィックスパネル」が表示されていない場合は、「グラフィック」タブをクリックすれば表示されるかと思います。

強調された「グラフィック」タブ。

それでも表示されない場合は、上部メニューの「ウィンドウ」→「エッセンシャルグラフィックス」をクリックすれば、表示されます。

ウィンドウメニューにある「エッセンシャルグラフィックス」。

取り込んだテンプレートの名前は変更できます。名前を変更したいテンプレートの上で、右クリックして「名前を変更」をクリックして、好きな名前を入力します。

テンプレート用の右クリックメニュー。
モーショングラフィックステンプレートの名前変更ウィンドウ。

2つ目の取り込み方法

1. エッセンシャルグラフィックスパネルの右下の「+」アイコンをクリックする

エッセンシャルグラフィックスパネルの右下にある「+」アイコン。

2. 取り込みたいファイル(.mogrt)を選択して完了。

ダウンロード済みのモーショングラフィックステンプレート一覧。

すると先ほどと同じように、エッセンシャルグラフィックスパネルに、取り込んだテンプレートが表示されます。

エッセンシャルグラフィックスパネルにあるテンプレート。

僕はこちらの取り込み方法が好きです。作業効率はどちらにしても、ほとんど変わらないとは思いますが。

Premiere Proで編集(カスタマイズ)

では、取り込んだテンプレートを自分好みにカスタマイズしていきます。

まずは、使用したいテンプレートを「エッセンシャルグラフィックスパネル」から「シーケンス(タイムライン)」へ、ドラッグ&ドロップします。

「エッセンシャルグラフィックスパネル」から「シーケンス(タイムライン)」へ、ドラッグ&ドロップ。

シーケンス上でテンプレートのクリップを選択していることを確認したら、「エッセンシャルグラフィックスパネル」の「編集」をクリックします。

エッセンシャルグラフィックスパネルの「編集」タブ。

すると、設定項目の一覧が表示されますので、ここで値などを変更してカスタマイズしていきます。※表示される項目はテンプレートによって異なります。

今回は、「Subscribe」と「Subscribed」が英語表記となっていますので、これらを「チャンネル登録」「登録済み」に変更します。

強調されたSource Textの編集セクション。

フォントやテキストサイズは自由に変更できます。

利用可能なフォント一覧。

テキストサイズを変更すると、以下のように、テキストが赤い枠の中心からズレてしまいました。しかし、「Position(位置)」の値を変更すれば、すぐに微調整できます。

中心から外れた位置にあるテキスト。

位置を調節する場合は、グリッドを使うことで正確に調節できるようになります。グリッドはエフェクトパネルから見つけることができます。

グリッド機能を使用している様子。

同様に、「Subscribed」を「登録済み」に変更していきます。

「Subscribed」を「登録済み」に変更。

このテンプレートでは、各要素(いいね、登録ボタン、ベルなど)の色を変更することも可能。

色を変更するための設定パネル。

ベルを黄色に変更してみました。

ベルの色を黄色に変更。

テンプレートによってカスタマイズできる項目は異なりますが、モーショングラフィックステンプレートは基本的にはこのような感じで編集していきます。

テンプレートの使い方

「Video Templates」→「Adobe Premiere Pro」の順に進めば、テンプレートの一覧をみることができます。

グローバルナビ上のAdobe Premiere Proを指す赤い矢印。

今回は、架空の「インスタグラムのビジネス活用講座」を宣伝するための動画を制作してみます。

YouTube Icon

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テンプレートフォルダをダウンロードすると、中身は次のようになっています。

テンプレートフォルダの中身。
  • Fonts(プレビューで使用されているフォント情報)
  • Help(テンプレートの使い方、チュートリアル)
  • Premiere Pro(テンプレート[プロジェクト]ファイル、メディア)

「Premiere_Pro」フォルダを開くと、次のようになっています。

「Premiere_Pro」フォルダの中身。

プロジェクトファイル(.prproj)はよくみるファイルですね。これをダブルクリックすれば、Premiere Proが起動して、テンプレートのカスタマイズを開始できます。

他のファイル(〇〇.mov)はテンプレートに使用されるメディアです。特に触る必要はありません。

プロジェクトファイルを開くと、次のようにテンプレートのプレビューが表示されます。

テンプレートのプレビュー。

今回ダウンロードしたテンプレートは、10種類セットとなっていて、画面に表示されているのは1つ目のテンプレート(Scene_01)のシーケンスです。

Scene_01のシーケンス。

次に注目すべきは「プロジェクトパネル」。ここ、重要です。

プロジェクトパネル。

「Motion_Array」フォルダに、3種類のフォルダが格納されているのがわかります。

  • 01 Edit(編集用)
  • 02 Finals(ファイナル、編集後の最終的な見た目)
  • 03 Assets(アセット、テンプレートで使用されるメディア)

Motion Arrayのテンプレートは基本的にどれも、このような3構成になっています。

テンプレートをカスタマイズする時は、まず「Finals」を開いて、カスタマイズしたいテンプレートを見つけます。

Finalsフォルダ。

今回は「Scene_02」を選択します。すると、僕がサンプルとして作成した動画のテンプレートが表示されます。

Scene_02.

シーケンス上の緑のトラックを見てみると、「Text」と書かれているのがわかります。ここに各テキストが入ります。

Scene_02のシーケンス。

以下の画像のように、このテンプレートでは7つのテキストホルダー(テキストを入れる場所)が使用されています。赤色の数字(1~7)が、緑のトラック(1~7)に対応しています。

Scene_02のプレビュー。

では、実際にカスタマイズをしていきます。

現時点では、「Finals(ファイナル、編集後の最終的な見た目)」を開いていますので、このままでは編集できません。

プロジェクトパネルにある「Edit(編集用)」を開く必要があります。

プロジェクトパネル。

「Motion_Array」→「01. Edit_Placeholders」→「Text」→「02」→「Text_02_01」の順で、1つ目のテキストのシーケンスを開きます。

「02」は、「Finals」の「Scene_02」に対応しています。

テキストのシーケンス(Text_02_01)を開くと、次のように1つ目のテキストが表示されますので、エッセンシャルグラフィックスパネルから編集していきます。フォント、テキストサイズ、位置など。

エッセンシャルグラフィックスパネルからテキストを編集している様子。

プレビューの黒い範囲は超えないようにしましょう。超えてしまった箇所は表示されません。

編集中の日本語テキスト。

編集すると、「Finals」の「Scene_02」に反映されますので、「Finals」と「Edit」のシーケンスを行き来しながら微調整します。

テンプレートのプレビュー。

他のテキストも、同じ流れで入れ替えてみました。最後のテキストホルダー(Start: 17:00PM)は必要がなかったので、「Scene_02」で削除しました。

テキストの位置が整っていない状態。
テキストの位置が整っていない

この状態だと、テキストの位置がバラバラで不格好です。ですので、「Scene_02」の「エフェクトコントロールパネル」で位置の調整します。

テキストの位置が整った状態。
テキスト整列後

編集後は、別のプロジェクトのシーケンスにコピー&ペーストすることができます。

プリセットの使い方

「Presets」→「Adobe Premiere Pro」の順に進めば、プリセットの一覧をみることができます。

Adobe Premiere Proのプリセット項目を強調する矢印。

今回は、右下に小さく画面表示する「ピクチャーインピクチャー」を、プリセットを使って簡単に作ってみます。

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ダウンロードしたフォルダを開くと、次のようなシンプルな内容が表示されます。

プリセットフォルダの中身。
  • Help(プリセットの使い方、チュートリアル)
  • 〇〇〇〇.prfpset(プリセットファイル)

では、プリセットをPremiere Proに取り込みます。

前述した通り、プリセットは「エフェクト」という扱いですので、「エフェクトパネル」から取り込む必要があります。

次のように、「Presets(またはプリセット)」と書かれているところで、右クリックして「プリセットを読み込み」を選択します。

プリセットを読み込み。

そして、読み込みたいプリセット(.prfpset)を選択します。

prfpsetファイルの選択。

すると、プリセットがまとめて読み込まれます。「Small Screen Video Effects」が今回読み込んだプリセットです。

Small Screen Video Effectsと名付けられたプリセットが読み込まれた状態。

10種類の形(四角や丸など)で「ピクチャーインピクチャー」のエフェクトを追加できるようになっています。

今回は、「04. Circle(円)」を追加してみます。通常のエフェクトのように、クリップにドラッグ&ドロップするだけでOKです。

エフェクトをクリップにドラッグ&ドロップする様子を表す矢印。
  • 01 Big Circle – START(大きな円、弾むアニメーションを始めに追加)
  • 01 Big Circle – END(大きな円、弾むアニメーションを終わりに追加)
  • 02 Medium Circle – START(中くらいの円、弾むアニメーションを始めに追加)
  • 02 Medium Circle – END(中くらいの円、弾むアニメーションを終わりに追加)
  • 03 Small Circle – START(小さな円、弾むアニメーションを始めに追加)
  • 03 Small Circle – END(小さな円、弾むアニメーションを終わりに追加)

「ピクチャーインピクチャー」に収めたい対象の大きさに合わせて、円の大きさを選択します。今回は「Medium Circle」を選択します。

Medium Circleのプレビュー。

このままだと円の位置が顔からズレているので、エフェクトコントロールパネルの「オフセット」から位置を調節します。

エフェクトコントロールパネルの「オフセット」から位置を調節。

続けて、エフェクトコントロールパネルの「モーション」の「位置」と「スケール」の値を変更して、円を画面右下に移動します。

エフェクトコントロールパネルの「モーション」の「位置」と「スケール」の値を変更。

これで完成です!

今回は「ピクチャーインピクチャー」のエフェクトでしたが、他のエフェクトだと調整する項目が少々異なります。

しかし、基本的な流れは同じです。また、ダウンロードフォルダ内にある「Help」フォルダを開けば、プリセットのカスタマイズの方法の解説がありますので、行き詰まることはないかと思います。

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